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症状を薬で凌ぎながら自己治癒力を高めて4週間で薬をやめる方法

症状を薬で凌ぎながら自己治癒力を高めて4週間で薬をやめる方法

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セルフメディケーションで体を「自然な状態」に
昨今、「自分の健康は自分で守ろう」という「セルフメディケーション」がブームになっています。

そんなセルフメディケーションを率先して推進している人たちのなかには、意外に薬を常用している人たちが多いという現実があるのです。

たしかに、食事にもこだわりを持ち、それなりに体も動かし、健康法には一言を持つ人も多いようですが、意外と薬の常用には寛容なのです。
そもそも健康志向と薬の常用とは、まったく相容れないものです。

なぜなら、自己治癒力を高めようという健康志向の趣旨と、自己治癒力を低下させてしまう薬の、しかもその常用は、真っ向相反するものであることは、誰の目にも明らかだからです。

ひょっとしたら、健康志向を掲げる人たちのなかには、健康志向を掲げているだけの人たちも少なくないのかもしれません。

自分たちは健康度を高めようとしているつもりなのかもしれませんが、まるで正反対をしていることにまったく気づいていないのかもしれません。

だとしたら、非常に危ういことになります。健康を志向する人たちが、実際には薬を常用するということは、まったく本末転倒したことをやっているということなのですから。

セルフメディケーションブームのせいか、巷では、「○○式健康法」などとネーミングされた、何やらあやしげな健康法があふれています。

「これだけやれば」「これだけ食べれば」健康になれるという、消費者にとっては、たいへん都合のいいものばかりです。しかし、そんな虫のいい話は、絶対にあり得ません。

もし、あえてもっとも確実な健康法をあげるとしたら、一つです。
それは、何度も強調し、くり返しておきたいことですが、まずは早急に薬を見切ること、つまり、できるだけ早くに「薬がいらない体」をつくり、体を自然な状態に戻すことが、1番確実な健康法なのです。


どうやって薬をやめたらいいの
そもそも、本来は、薬を処方した張本人である主治医が、薬の離脱までの一切合財の責任を持つべきなのは言うまでもありません。
そんな責任を取るのが嫌だというのなら、そもそも最初から薬を処方すべきではないのです。

ところが残念ながら、日本にはそこまで患者さんのためを思っている医者は、あまりいないのかもしれません。

症状もなくなり、検査値も基準値(正常値)に戻っているにもかかわらず、いっこうに薬を止めようとしない主治医も少なくないのが現状なのです。

高血圧(上の血圧)が100mHgを下回っているにもかかわらず、あいかわらず血圧降下剤を処方しつづける、血糖値が100mg/Jをはるかに下回っているにもかかわらず、あいかわらず糖尿病治療薬を処方しつづける。

こんな医者が、日本全国、いたるところにいるのでしょう。
これらはもちろん、ただちに命にかかわってくることです。れっきとした犯罪だと言わざるを得ません。

老人ホームにも、そんな気のなお年寄りがたくさん入ってこられます。
主治医から見捨てられ、薬漬けになりながら、路頭に迷っている。

復習になりますが、薬の本命は、基本的には一時しのぎです。
もちろん「一時しのぎ」も、ときとして救世主となります。それはくり返し述べてきました。

ただ、その「一時」をしのぐことができれば、あとは薬はいらないはずなのです。医者があてにできない以上、このことをまずは患者であるみなさんが、しっかりと頭のなかに叩き込んでおいてください。

そして、薬が「一時しのぎ」をしてくれる間に、みなさんには、必ずやらなければならないことがあります。
それは、自助努力を怠らないこと。

薬が当面の敵をおさえてくれている間に、生活習慣を見直し、病気を寄せつけない体をつくっておくのです。
これが、「薬がいらない体」ということになります。

その結果、たとえば血圧が下がる、あるいは血糖値などの検査値が戻るなど、悪い症状がなくなってくれば、もはや薬は不要です。かえって薬を飲みつづけることのほうが危険です。ずっと薬に依存した体になってしまいます。

ただやはり、患者さんの心理としては、薬をやめると何かよからぬことが起きてしまうのではないかという疑心暗鬼にとらわれることもあるでしょう。薬をやめることに、ためらいを感じてしまうこともあるでしょう。

でもよくよく考えてみてください。
あなたは、生まれたときから薬を飲んでいるのですか?
そんなことはないはずです。

もともとは、まったく薬を飲んでいなかったのですから、自己治癒力が高まれば、薬がなくても大丈夫なはずなのです。
要するに、「薬がいらない体」をつくるということは、体を本来の状態に戻すということなのです。



ほぼすべての薬は「4週間」でやめられる
これを「4週間ルール」と呼んでいます。ただし何度でも言いますが、患者さんの自助努力は必要不可欠ですし、慎重に経過を見守ることも必須です。

ところで、「4週間の根拠は?」とよく聞かれるのですが、おそらく、4週間(1カ月)くらいで、おおよその体質が変わりうるからでしょう。

また、これは正直な事情として、4週間以上もフォローを続けるのは現実的には無理がある、ということもあります。きちんと責任を持てる期間内で、きっちりと薬をやめていただこうという考え方です。したがって、基本的には、様子を見ながら4週間をかけて「ぽちぽち」減らしていくという方法になります。

では、具体的にどういうベースで減らしていくのか?ここがもっとも知りたいところでしょう。
たいていは、次のようなプロセスを踏みます。

第1週…まずは薬の量を半分にして様子を見る。ここがもっとも気をつけなければいけないところです。この局面をうまく乗り切ることができれば、おおむね離脱は成功しています。

第2週…第1週でとくに何も不具合がなければ、さらに半分の量(最初に比べると4分の1)に減らします。

第3週~第4週…ここまでで不具合がなければ、第3週はさらに半分の量(最初に比べると8分の1)、ここでも不具合がなければ、第4週には、またさらに半分の量(最初に比べると16分の1)へと、順に減らします。第4週のあと、何も不具合がなければ、離脱成功です。これでほとんどの場合、問題なく離脱に成功しています。

一番重要で気を使わなくてはならないのは、やはり第1週です。
薬の量が4分の1、8分の1と減っていくにつれて、薬効がどんどん薄れていくので、第2週以降は、さほど注意も心配も必要ありません。

ただ、これまでフルに常用していたものを半分に減らす最初の段階は、とくに細心の注意が必要なのです。

ごく稀にですが、最初の「半分にする」段階に2~3週間ほどかかる場合もあります。ただトータルの日数としては、今のところ、ほぼ全例、問題なく4週間で薬と決別しています。

もちろん、薬の常用期間が長かったり、症状が重かったり、また薬の種類によっても、多少の例外は考えられます。

ですが、常用の常連となっている薬の大部分は、経験上、たいてい「4週間ルール」でみごとに離脱できます。

消炎鎮痛剤、脂質異常症治療薬(コレステロールや中性脂肪を下げる薬)、痛風治療薬、胃薬、降圧剤、便秘薬、睡眠薬、鎮痛剤、糖尿病治療薬(2型)などです離脱症状も、ほとんどないはずです。

もちろん、薬を減らすと同時に、免疫力を強めるための自助努力をするという条件が、必ずついていることは、再度強調しておかなければなりません。

ちなみに、どうしても痛みがきついときに、1回や2回、鎮痛剤を飲むというのは問題ありません。

ところが、痛みの「予防」のために消炎鎮痛剤を常用しているだとか、「食べすぎても大丈夫」なように消化剤を常用しているという、とんでもない使い方をしている人もいます。
そういう使い方がNGであることは、もはや言うまでもありません。

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