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血液検査項目で高値や低値の原因や病気の可能性をチェックしよう

血液検査項目で高値や低値の原因や病気の可能性をチェックしよう

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血液を調べるとさまざまなことがわかる
血液にはさまざまな成分が含まれている
人間は食物を食べ、胃や腸でそれらを消化・吸収します。吸収された栄養は、血液とともに肝臓に運ばれ、体内で利用できるかたちにつくりかえられ、再び血流に乗って全身の細胞に運ばれます。

細胞ではこれらの栄養をもとにからだを構成する細胞をつくったり、エネルギーを発生して体温を維持したり、筋肉を動かしたりしています。

これらの過程を「代謝」と呼びますが、代謝の過程には必要のない物質(老廃物)も発生します。老廃物は血液と一緒に腎臓に運ばれ、ろ過されて尿とともに体外に排出されます。

有形成分と無形成分に別れる血液
血液を採取したあとに放置していると、上澄みの黄色い液体(血清成分)と底に沈む赤い沈殿物(血球が血液凝固因子でかたまったもの)に分離します。
沈殿物に含まれるのは、赤血球、白血球、血液の凝固状態などを知ることができます。

血清の90%以上は水分です。血液は全身の細胞に栄養を運び、細胞で発生する老廃物を回収する役割を担っています。
血清にはこねらの栄養や老廃物が含まれているので、体内になんらかの異常があるときにはその成分に影響が出てきます。

そのため、血清を調べると、代謝異常がないかや免疫反応の状態、ホルモンの状態など、さまざまなことがわかります。

このように、血液にはさまざまな成分が含まれ、全身の健康状態を反映しているため、健診、検診、検査などで必ず調べられているのです。

血液を調べて健康チェック|血液検査項目一覧
尿や便、たんなどにも健康状態は現れる
検査のために採取するものを総称して検体と呼びます。

検体には血液、尿、便、たん(喀たん)といったすぐに採取できる身近なものをはじめ、髄液、胸水、腹水、骨髄液など専門の器具を使って採取しなければならないものもあります。どれも含まれる成分を調べると、健康状態の把握や病気の診断の手助けとなります。

採取するのが簡単な検体は、異常を見つけるためのスクリーニング検査に向いています。髄液をはじめ、採取する際にからだに負担がかかるものは、なんらかの異常があったときに、その原因を調べるために行われることがほとんどです。

細胞の採取は検診で行われることもありますが、内視鏡検査や手術の際には、確定診断をくだすために組織を採取することもあります。鰈からだへの負担を少なく日々進化している検査技術検体検査に対して、受診者のからだそのものを調べる検査もあります。

ここ最近、医療技術の進歩はめざましく、とくに内視鏡やCT、MRIを用いて体内の臓器の状態を画像に写したり、直接視覚的にとらえる検査は種類も増え、精密度が高くなってきています。

内視鏡検査は挿入時の違和感の軽減はもちろん、鮮明な画像を映し出せるようになり、モニターを見ながら腫瘍の切除や止血といった施術まで行えます。

CTやMRIも技術が進み、知りたい臓器の詳しい情報が得られるようになりました。病気の診断はもちろんですが、手術の前に体内の状態を詳しく調べるなど、より重要な役割を担っています。

最近では、CT、MRIなど複数の画像データを、コンピュータで処理することで、合成したり、詳細な三次元画像を写して回転させたり、病変部の位置や範囲を正確に把握したり、動きを見て機能をとらえることもできるようになってきています。

血液検査項目別一覧
赤血球
RBC
男性:440万~590万個/μ 2
女性:380万~520万個/μ 2

高値
赤血球増加症(脱水、嘔吐、下痢、過度のストレス、低酸素状態など)

低値
鉄欠乏性貧血、急性出血、溶血性貧血、二次性貧血など

腕の静脈や耳たぶ、指先などから血液を採取して、含まれる赤血球数を調べます。つくられる赤血球の数と壊される数のバランスが崩れていると、血液中の赤血球数に変化が出ます。

脱水状態に陥ると血液中の水分量が減り、一時的に高値を示すことがあります。骨髄で赤血球が異常につくられている場合もあります。

女性は生理で血液量が減るため、低値になる傾向があります。消化管や子宮など内臓で出血がある場合、低値となります。

貧血にも悪性と良性のものがありますので、専門医を受診して原因を調べるようにしましょう。消化管からの出血が原因だった場合、腫瘍などほかの病気が隠れていることもあるので早急な治療が必要となります。


赤血球恒数
MCV 80以下
鉄欠乏性貧血、感染や炎症、腫瘍に伴う貧血、鉄芽球性貧血など

MCV 81~ 100
急性出血、溶血性貧血、再生不良性貧血、二次性貧血、白血病、骨髄異形成症候群など

MCV 101以上
巨赤芽球性貧血(悪性貧血や胃切除後などによるビタミンB2欠乏、葉酸欠乏など)、肝障害に伴う貧血、網状赤血球増力日(急性出血、溶血性貧血など)、自血病、骨髄異形成症候群など


赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットの数値を計算式にあてはめて算出される数値です。MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球血色素量)、MCHC(平均赤血球血色素濃度)の3種類があります。

とくにMCVは貧血を分類するときの目安となります。MCVはヘマトクリットと赤血球数の比から算出され、赤血球の大きさを表します。

MCHは赤血球中に含まれるヘモグロビンの平均値、MCHCは赤血球の容積に対するヘモグロビンの割合です。貧血はMCVの数値によって、大きく「小球性貧血」「正球性貧血」「大球性貧血」に分類されます。

赤血球沈降速度
ESR (erythrocyte sedimentation rate)
男性:1~ 10 mm/時間
女性:2~ 15 mm/時間

高値
急性・慢性感染症、肺結核活動期、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SL圧)、再生不良性貧血、急性自血病、心筋梗塞、悪性腫瘍、多発性骨髄腫など

低値
赤血球増加症、無フィブリノーゲン血症、播種性血管内凝固症候群(DIC)など

血沈とも呼ばれます。赤血球は、互いにくっつき合って沈降し(沈み)始めます。沈降する速度は、血液凝固因子として知られるフィブリノーゲンや、アルブミン、グロブリンなどのたんぱくの影響で、速くなったり(売進)、遅くなったり(遅延)します。

ほかにも、赤血球と血漿の比重の差やヘマトクリット、測定温度などさまざまな因子によって影響されます。

沈降の速度によって炎症の程度が分類されます。100mm/時間を超えると「著明克進」で多発性骨髄腫などが疑われます。50mm/時間以上の場合は「高度克進」で自己免疫性溶血性貧血、SLE、関節リウマチ、肺結核活動期などが疑われ、15mm/時間以上の場合は「克進」でネフローゼ症候群、心筋梗寒、肝硬変、貧血、自血病、急性・慢性感染症、悪性腫瘍などが疑われます。

気温などにも左右され、低温では遅くなり、高温だと速くなります。また、加齢とともに速くなる傾向があり、女性では妊娠後期や生理中に充進します。遅延する場合は、赤血球の増加、血小板の減少、アルブミン、グロブリン、フィブリノーゲンの減少、血液中の水分の増加などが考えられます。

白血球
WBC (white blood cell)
3、500~9、800個/μl


高値
感染症、炎症、組織の破壊(細菌感染、喫煙、手術、やけど、心筋梗塞など)、薬剤(ステロイド・エピネフリン・G― CSFなど)の服用、代謝異常(尿症、痛風、アシドーシス、子病など)、慢性骨髄性自血病、赤血球増加症、急性出血、急性溶血、悪性腫瘍など

低値
感染症(重症敗血症・ウイルス性感染症など)、薬剤(抗がん剤・抗甲状腺薬・フェチノアジンなど)の服用、放射線照射、全身性エリテマトーデス(SLE)、再生不良性貧血、悪性貧血、急性自血病、骨髄異形成症候群、牌臓の機能克進

病原菌に感染して体内で炎症(発熱、鼻水、くしゃみ、下痢など)が起こっていると白血球数は増加します。白血病などで、骨髄が異常に増殖した場合にも増加します。

白血球が減少した場合には、骨髄での造血機能の低下や、月卑臓の機能克進などが疑われます。再生不良性貧血や急性白血病の場合は、骨髄での造血機能が低下するため、白血球数は減少します。

白血球数が1万個以上など、異常に増加した場合には慢性骨髄性白血病が疑われます。逆に、1000個/μl以下と極端に少ない場合は、免疫機能が非常に低下しているので、重症の感染症を引き起こす危険性があります。


感染症以外にも、激しい運動や入浴、食事のあと、過度のストレス、外傷を受けたときには増加する傾向があります。
また、ヘビースモーカーの人は、喫煙しない人に比べて30%ほど数値が高くなる傾向があります。抗がん剤や放射線治療の影響で、白血球数が減少することもあります。


A / G比
A/ G (albumin-slobulin ratio)
1.22^‐ 2.13

高値
低グロブリン血症、
無グロブリン血症など

低値
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん、ネフローゼ症候群、たんぱく漏出性胃腸症、栄養不足、多発性骨髄腫、膠原病、悪性リンパ腫、慢性感染症、関節リウマチなど

総たんぱくのほとんどを占める、アルブミンとグロブリンの比率を調べる検査です。たんぱく(protein)はギリシア語の「proteios=第一級の」に由来しています。通常はアルブミンが67%、グロブリンは33%で、アルブミンは4、1~5.19が基準値となっています。


γGTP
y glutamyl transpetidase
男性:15~ 90 IU/l 女性:8~ 68IU/l

高値
飲酒、胆道の圧迫・閉塞、脂肪肝、薬剤性肝障害、抗けいれん薬、急性肝炎、慢性肝炎、原発性胆汁性肝硬変など

アルコールの影響で高値になるケースが多く見られます。再検査を受ける場合には、禁酒したあとで受けるとよいでしよう。禁酒でγGTP値が改善していれば、アルコールによる異常値と判断できます。

また、胆道に結石や腫瘍ができたりして、胆汁が流れにくくなった状態でもγGTPは上昇します。胆汁がうっ滞すると、胆のう炎や胆管炎を起こす原因になります。胆汁は脂質の代謝を助ける重要な物質です。

胆道がなんらかの原因で狭くなったり閉塞すると、胆汁の流れが障害され、小腸での脂質の消化・吸収がうまくできなくなってしまいます。胆汁が腸にまったく出なくなると、便は白っぽくなってきます。ALP、 AST、 ALTなど、 ほかの肝機能検査結果とあわせて診断する必要があります。


尿酸
UA (uric acid)
男性:4.0~ 7.O mg/dl
女性:3.0~ 5.5 mg/dl


高値
痛風、尿路結石、腎機能障害、白血病、薬剤の服用など

低値
重症肝障害、尿細管障害、薬剤の服用など

尿酸値は人種、性別、年齢により異なります。また、前日の食事内容、飲酒、運動などの影響を受けます。一般的に男性のほうが女性に比べ1.O mg/ほど高い値を示します。

尿酸値70 mg以上を高尿酸血症と呼びますが、高尿酸血症に対する治療を開始する時期は、過去に痛風発作を起こしたことがあるか、尿路結石の有無などにより異なります。専門医にご相談ください。

尿酸が2.O mg以下の場合、脱水などをきっかけに急性腎不全を生じることがまれにあります。これは、腎臓の中にある尿細管の障害が原因であると考えられていますが、検診などで指摘された場合は専門医へご相談ください。高尿酸血症を放置した場合には、痛風発作、腎臓結石、腎不全などを起こす危険性があります。


総コレステロール
T-C (total cholesterol)

140~219mg/dl

高値
肥満、動脈硬化、高脂血症、糖尿病、甲状腺機能低下症、メタボリックシンドローム、クッシング症候群、末端肥大症、胆道閉塞、薬物(副腎皮質ホルモンなど)の服用など

低値
極端な絶食、低脂血症、慢性肝炎、肝硬変、甲状腺機能克進症、低栄養など


コレステロールの数値は体質や年齢、性別、食生活、ストレスの程度によって左右されるので、多少変動があってもそれほど心配する必要はありません。

しかし、240を超えた場合には、なんらかの異常があると疑われます。また、低すぎる場合には低栄養(エネルギー不足)などの心配があります。

総コレステロールは、成人の2分の1から3分の1ともっとも低く、生後5~ 6日で成人の80~ 90%の値になり、乳児期に徐々に増加し、生後5か月くらいで成人の値に近づきます。そして、加齢とともに数値が高くなる傾向があります。低下します


中性脂肪(トリグリセリド)
TG (triglvceride)
30~ 1 49 rng/dl

高値
肥満、動脈硬化、高脂血症、糖尿病、メタボリックシンドローム、飲酒、糖質過剰摂取、脂肪肝など

低値
極端な絶食、慢性肝炎、肝硬変、低栄養など

一般的に女性よりも男性のほうが、数値が高くなる傾向があります。
女性は閉経後に数値が上昇します。コレステロールと異なり、食事の影響を受けやすいので注意が必要です。中性脂肪は食後30分くらいで上昇し始め、4~6時間後に高くなります。このため、検査は空腹時に行う必要があります。

アルコールの影響も受けやすいので、前日は飲酒を控えましよう。服用中の薬がある場合には、事前に伝えておいてください。

高値の場合には高脂血症が疑われます。高脂血症の状態が続くと、動脈硬化が進行して脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが非常に高くなります。ほかには、食べすぎによる糖質のとりすぎ、アルコールの過剰摂取などで高値になる場合もあります。

低値の場合は、胃腸の手術後で十分に消化。吸収ができない場合や、極端なダイエットなどによる低栄養、肝機能障害などが考えられます。
中性脂肪が高い人は肥満している場合が多いです。肥満は生活習慣病の危険因子として、最近では注目されています。

とくに内臓脂肪が多い人(ウエスト周囲径が男性85cm以上、女性90cm以上)は、メタボリックシンドロームの疑いがあります。メタボリックシンドロームは、肥満している人が高脂血症、高血糖、高血圧など複数の症状をあわせもっている状態です。

この状態が長く続くと、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすリスクが高くなることが判明し、注目を集めています。

2004年に行われた厚生労働省の調査によると、成人のメタボリックシンドロームは約1300万人、予備軍も含めると約2700万人という数にのぼりました。40~ 74歳の男性では2人に1人がメタボリックシンドローム有病者か予備軍とされています。

血糖 グルコース
BS/PG (blood susar / plasma slucose)
【空腹時血糖値】70~ 109 mg/dl

高値
糖尿病、慢性肝炎、肝硬変、クッシング症候群、褐色細胞腫など

低値
低栄養、副腎不全、成長ホルモン欠損症、インスリノーマ、糖尿病の薬物治療など

通常、空腹時血糖値が126 mgあるいは食後血糖値が200 mgを超えると糖尿病と診断されます。

境界値(空腹時血糖値が110~125 mg/J、食後血糖値が140~199 mg)の場合は、さらにブドウ糖負荷試験を行う必要があります。糖尿病以外にも、甲状腺機能充進症、先端肥大症、クッシング症候群などでも高値を示します。

また、膵臓や肝臓の障害で高値を示すこともあります。過度のストレスや肥満も高値となります。低値の場合はインスリノーマという膵臓に腫瘍ができる病気が疑われます。糖尿病の治療薬の影響で低値となることもあります。

血液検査以外の必須ではない検査項目
マンモグラフィ(乳房X線検査)
mammography
乳がん、線維腺腫など

女性の乳房をX線で透過して撮影し、腫瘍がないかを調べる検査です。乳がんのスクリーニング検査として、近年、よく利用されるようになってきました。

検査時には、上半身は裸の状態になります。検査機器の圧迫板で乳房を片方ずつ押し広げるようにしてはさんで、X線を照射して撮影を行います。

はさんだ乳房を上下と斜め左右の2方向から撮影します。乳腺の量が少ない閉経後の女性では、乳がんの小さなしこりや初期症状を確認できるため、乳がんのスクリーニング検査として非常に有用です。

1回の撮影で受ける放射線の被爆は微量ですが、妊娠中は原則として検査を受けるべきか慎重に判断すべきでしょう。

乳房の撮影なので、メンタル面の配慮も大切になります。最近では、女性の検査技師も増えてきて、ケアが充実している病院もありますので、近隣の医療施設の情報を集めてみてください。

また、マンモグラフィの撮影は、検査機器の性能や医師の技量に左右されます。マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定を受けている医療施設や医師を選ぶのも目安となります。

検査で異常が見られた場合には、そのほかの画像診断および細胞診検査、組織検査などさらに詳しい検査さらに詳しく病態や原因を調べる検査が必要となります。

骨量検査(骨塩測定)
bone mineral analysis
80%以上
骨粗しょう症、
カルシウム代謝異常など

骨密度(骨に含まれるカルシウムなどのミネラル成分の量を数字で表したもの)が低くなると、骨がスカスカになってもろくなり骨折しやすくなります。

このような状態を骨粗しょう症と言います。一般に高齢者、とくに閉経後の女性に多く見られます。

骨量は一般に20~25歳をピークに、加齢とともに少なくなっていきます。体内では常に、古くなった骨が破壊され、新しい骨がつくられています。

このバランスがとれていると健康的な骨が保たれるのですが、カルシウムなどが不足したり、運動不足などでつくられる骨が壊されるものより少なくなってしまうと、しだいに骨がもろくなってしまいます。とくに女性は女性ホルモン(エストロゲン)が減少する閉経後は骨量が減りやすく、注意が必要です。

骨粗しょう症は自覚症状が少ないため気がつきにくく、症状が進んで転んだときに骨折してはじめて気がつくことも多いようです。

高齢者の骨折は寝たきりの主要な原因のひとつであり、骨粗しょう症の予防はQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に関係する重要なことです。

検査方法にはいくつかの種類がありますが、一般的に行われているのはMD法とDEXA法です。

MD法は両手の手首から先をX線撮影して、第2中手骨の骨密度などから骨塩量を測定します。検査が簡単で精度も高い検査です。

DEXA法はからだのどの部分でも測定できます。2種類のX線を照射して撮影し、骨が吸収する差を利用して骨塩量を調べます。骨粗しょう症の診断に有用で、よく利用されています。このほかにも、かかとやひざに超音波を照射し、骨量を測定する検査がありますが精度はやや低くなります。

基準値は20~ 44歳の成人男女の平均値である若年成人平均値(YMA)を基準にして、80%以上を基準値、70~ 80%で骨量減少、70%で骨粗しよう症とされます。

検査法によっては誤差が出る場合がありますが、定期的に検査を受けると、骨の変化が把握できます。

リウマチ因子
RF (rheumatoid factor)
【定性法】陰性(-)
【定量法】20IU/?以下
陽性・高値
関節リウマチ、
シェーグレン症候群、
全身性エリテマトーデス(SLE)、
強皮症、慢性肝炎、肝硬変、
結核など

免疫グロブリンという血液中のたんぱくを、異物とみなして結合する自己抗体(自分自身の細胞やたんぱくに結合する抗体)がリウマチ因子(リウトマイド因子/RF)です。

関節リウマチの患者さんの約80%は、RFが陽性を示します。健康な人の約5%でも陽性を示します。

関節リウマチの診断に有用な検査で、膠原病など免疫異常の疑いがある場合にも調べます。

関節リウマチの患者さんでも、5人に1人は陰性となります。とくに発症初期は多くの患者さんで陽性反応が出ないため、関節に炎症のある人は陰性であっても関節リウマチでないとは言えません。

逆に、検査結果が陽性でも、関節に痛激、腫れ、発赤、熱感などの炎症症状がまったくない場合は、それほど心配する必要はありません。

関節リウマチの場合に陽性となることが多いのですが、RF自体が必ず炎症を起こすわけではありません。症状がなければ、陽性だからと言って、あまり心配しすぎないようにしましょう。

細胞診検査
【パバニコロウ分類】クラスⅡ以下
腫瘍が良性か悪性かを判定する

病変部の細胞をさまざまな手段で採取して、染色してから顕微鏡で観察する検査です。

細胞診検査には、喀たん、尿、胆汁、胸水、腹水などに含まれる細胞を調べる「剥離細胞診」、気管、子宮頸部、腔、口腔、尿道など体内の空洞を覆う粘膜の表皮細胞を綿棒やブラシでこすり取って調べる「擦過細胞診」、乳腺、甲状腺、リンパ節、肺、肝臓、卵巣、皮下腫瘍などに直接、針を刺して細胞を吸引採取して調べる穿刺吸引細胞診、手術などで摘出されたリンパ節や乳腺腫瘍、皮下腫瘍などの細胞を、スライドガラスに押しつけて採取し調べる「捺印細胞診」があります。

パパニコロウ分類による染色方法で、細胞の染まり方から5段階に分類されます。クラスⅢを超えた場合は、再検査が必要となることがあります。
クラスⅡ以下であっても、症状が現れている場合は再検査や病理組織検査が必要となります。

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