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血圧の正しい測り方と高血圧になりやすい6つの上昇因子など知識

血圧の正しい測り方と高血圧になりやすい6つの上昇因子など知識

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血圧の正しい知識血圧
BP (blood pressure)
【収縮期血圧】130 mmHg未満
【拡張期血圧】85 mmHg未満

高値
本態性高血圧(体質、加齢、食塩の過剰摂取、肥満、ストレス、気温、性格などの因子が絡み合って起こる)、二次性高血圧(腎臓病、内分泌疾患、妊娠高血圧症候群、動脈硬化などなんらかの病気が原因で起こる)、喫煙、飲酒、自衣性高血圧など

低値
本態性低血圧(原因となる病気がない)、症候性低血圧など

血液を全身に送り出すのは心臓の役割で、ポンプのように収縮と拡張を繰り返して、全身に血液を送り出しています。心臓の動きは静かにしているとき(安静時)はゆっくりと、からだを動かしているとき(活動時)は激しくなります。

これは、からだが必要としている血液を心臓が調節しながら送り出すためです。

心臓が血液を送り出すときには、血管壁に圧力がかかります。この圧力を血圧と呼びます。通常、大動脈に送り出されるときにかかる圧力を指し、上腕部ではかることがほとんどです。

検査結果の見方
収縮期血圧が120mmHg未満で、拡張期血圧が80mmHg未満の状態が至適血圧と呼ばれ、もっとも理想的な血圧です。正常血圧は合併症のリスクが少ない範囲、正常高値血圧は高血圧ではないけれども注意が必要な数値です。

収縮期血圧が140mmHg、拡張期血圧が90mmHgを超えると高血圧と診断され、数値によって「軽症」「中等症」「重症」に分類されます。

高血圧は糖尿病や心臓病(心筋梗塞、狭心症、心肥大など)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、腎臓病など、合併症がある場合にはリスクが高くなります。

血圧が高い状態が続くと、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞、狭心症などを発症するリスクが高くなることがわかっています。これは、高い圧力が長期間、血管壁にかかるため、血管壁がもろくなるためです。

ただし、血圧はちょっとしたことで上がりやすく、なかには白衣性高血圧と呼ばれる、緊張して血圧が上がってしまう人もいるので、自宅で毎日計測することが大切です。

血圧を安定させるには、上昇させる因子を避けるようにしましょう。
過度のストレス、喫煙、肥満、運動不足、飲酒、気温の変化などが上昇因子です。

禁煙を心がけ、ストレスを上手に発散させ、アルコールの過剰摂取は避けましょう。気温の下がる冬場は血圧が上昇しやすくなっています。
とくに冬場の入浴時やトイレは、血圧が急上昇しやすいので、温度差が少なくなるよう工夫しましょう。

塩分の過剰摂取も血圧を上げます。1日の食塩の食事摂取基準は、成人では男性10g未満、女性8g未満が目標量となっています。減塩食を心がけましょう。

正しい血圧のはかり方
いろいろな条件下ではかり、数値の変化を把握する
血圧には国内変動と呼ばれる、1日のなかでの数値の変化があります。就寝中はもっとも血圧が低く、早朝目覚めてすぐ、食後、排便、排尿、激しい運動、精神の緊張、急激な温度変化などによる血圧の変動を把握しましょう。

高血圧と診断されたり、健診などで血圧が高めと注意された人は、自宅で血圧を毎日チェックして記録しておくとよいでしょう。

いろいろな条件下ではかり、自分の血圧がどのように変化しているかを知っておくことが大切です。とくに、早朝に目が覚めてすぐにはかった数値は、自分の血圧の目安となるので知っておくとよいでしょう。

血圧を測定するときは心身ともにリラックスした状態で血圧測定器はさまざまな種類が市販されています。上腕(ひじの上部)に巻いてはかる電子血圧計が一般的ですが、手首に巻いてはかる携帯用の血圧計もあります。

手首ではかるタイプは、上腕ではかるときよりもいろいろな影響を受けやすいようです。できれば上腕ではかる測定器を利用しましょう。

薄手の服であれば上から巻いてもさしつかえありませんが、基本は肌に直接巻いてください。手の位置が心臓と同じ高さになるよう、ひじの下にタオルなどを敷いて調節します。

計測する15分前から精神をリラックスさせ、落ち着いた状態ではかるようにしましょう。

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