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眼科で行われる眼圧検査や眼底検査でわかる状態や病気とは

眼科で行われる眼圧検査や眼底検査でわかる状態や病気とは

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眼圧検査
ophthalmotonometry

【低眼圧】
低眼圧性黄斑症、強膜破裂、網膜剥離など
【正常眼圧】
正常眼、正常眼圧緑内障など
【高眼圧】
原発緑内障、続発緑内障、発達緑内障など

眼内液(震象)は毛様株でつくられ、瞳孔を通って前房へ抜け、隅角からシュレム管に入り、眼外に排出されて血液循環へと移ります。房水がつくられる量と流れ出る量の関係によって、眼球の球状状態が保たれる眼内の圧を眼圧と言います。

正常な眼圧は10~ 20mmHgとされています。これは欧米人を対象とした調査で正常眼圧の平均値が15.5mmHg、統計学的に求めた正常眼圧の上限値は約21mmHgという結果に基づいたものです。日本人の平均眼圧は13.5mmHgで、欧米に比べて約2mmHg低いと報告されています。

眼圧が高い状態が続き、視神経が圧迫され萎縮してしまうのが緑内障です。また、外傷などによって眼圧の低い状態になると、眼は空気の抜けたボールのようにふにゃふにゃして、一定の像が結ばなくなります。その結果、ものが歪んで見えたり、かすんで見えたりします。

眼がきちんと見えるためには、眼球の形を保つために一定の眼圧が必要です。正常であれば眼圧はほぼ一定の値をとりますが、眼圧の高い眼では緑内障を代表とする眼疾患を伴っている場合が多いため、眼圧検査による、疾患の早期発見が必要となるのです。


眼底検査
funduscopy
【全身の疾患】
糖尿病、高血圧、腎障曽、感染症、膠原病、白血病、脳内疾患など
【眼の疾患】
網直荊離、釜艶撲讐、眼血管病変、視神経疾患、網膜ジストロフィーなど

眼底とは、眼球の内壁を構成する組織です。眼底検査は、厳密には硝子体、網膜、視神経乳頭、網膜色素上皮、脈絡膜などの検査ですが、主に網膜の観察をします。

網膜疾患、視神経疾患などの眼の単独の疾患はもちろん、糖尿病、高血圧、高脂血症、脳内血流動態異常など全身疾患の合併症の病状までも把握することができます。

多くの人間ドックや自治体が行っている健康診断などでは、眼底カメラで眼底写真を撮影し、後日眼科医が写真判定による診断を行う方法をとります。この方法では、眼底の中心部のおおまかな診断が可能です。

より詳細な眼底検査が必要とされる場合は、眼科医による倒像鏡検査、などを実施します。

これらのなかでも倒像鏡検査では写真判定と違い、網膜全体を立体的に捉えることが可能となります。光を眼に当てると瞳孔が縮瞳するため、多くの倒像鏡検査の前には散瞳薬の点眼が必要になることがあります。

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