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薬のタイプは症状や特徴に合わせてたくさんの種類がある

薬のタイプは症状や特徴に合わせてたくさんの種類がある

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薬はその性質と病気の治療

くすりの性質や形状薬はその性質と病気の治療の両面から、 取り扱いやすい形に造られています。また、 患者にとって飲みやすく、 扱いやすいことも必要です。

これらの点を考慮して、いろいろな剤形が工夫されています。

飲み薬の形状は、錠剤・粉薬・カプセル・シロップと色々な種類大きさがあります。その形状や大きさにはそれぞれ理由がありゆっくり溶け出すように工夫されていたり、溶けるタイミングを計算されて胃ではなく腸で聞くように配慮された薬もあります。

そのため噛んで潰したり溶かして飲んだりカプセルを外して飲んだりしてはいけません。 お子様やどうしても飲みにくい形状のお薬がある場合は医師や薬剤師に相談して下さい。

内服薬の体内移動
主に小腸で吸収された薬は、細い血管から門脈(静脈)に入り、いったん肝臓へ行き、次に心臓へ向かう太い血管(下大動脈)に入り、心臓から全身に運ばれ、作用部位で治療効果を発揮するが、時に副作用を現す。

薬は血流に乗って全身を何度か回った後で、肝臓で代謝(解)され、体内からなくなっていく(主として腎臓から尿と一緒に排泄される)。舌下錠、貼付薬、坐薬などは、投与されたその場から血液に入るので即効性がある。
どの剤形でも副作用の可能性がある。


薬のかたちを剤形という。錠剤、散剤、カプセル剤、液剤・シロップ剤(以上、内服薬)、軟膏剤、貼付剤、坐薬、目薬(以上、外用薬)など多種多様あり、これらは薬の用途と効果を考えて製剤化されている。

粉薬(粉末、 散剤、 細粒)
1種類または数種類の薬を均等に混ぜ合わせ粉状にしてある。散剤(粉薬)はやや飲みにくいことから開発されたのが顆粒や細粒。いずれも水などで溶かして飲むのは効果的ではない。

粉薬は、 ごく微量の有効成分に、乳糖やデンプンを加えて取り扱いやすくしたものです。飲みにくいという人もありますが、水薬を除いて他の内服薬より吸収されやすいものです。

そのままでは飲みづらいという人は、 オブラートに包んで、 水とともに飲むようにします。また、 少量の水にとかしたり、 子供の場合はハチミツで練るなどして服用するとよいでしょう。

顆粒
一見したところ粉薬のようですが、 調剤したり、 服薬がしやすいよう「つぶ状」 に作られたものです。

錠剤
もっともポピュラーなもので、内服薬の3割を占めるが、いずれも全身に作用し、効果を発揮するように工夫されている。

錠剤は最も広く用いられる剤形で、 主成分の含量を均一にし、 一定の品質で大量生産できるという利点があります。円板形、だ円形、 六角形などいろいろな形のものがあり、 また、割線を入れて1/2 錠、 1/4錠などという飲み方ができるようになったものもあります。水でかまずに服用します。

液剤・シロップ剤
錠剤やカプセル剤などが飲みにくい、子どもやお年寄りに適している。ドライシロップ剤は粉末または顆粒で、水で溶かして飲む

軟膏剤、クリーム剤、ローション剤
主に皮膚表面近くや粘膜の病変の、炎症を押えたり消する目的で使われている。これらの使い分けを正しくしたい

貼付剤
いわゆる貼り薬で、その目的も局所だけではなく全身性疾患にも応用されている。最近ははがれにくいシールタイプのものもある

目薬
一般薬の目薬は主に点眼用で、疲れ目や目の炎症などに用いる。洗眼薬、人工涙液、抗アレルギー用などのほかにも眼軟膏もある。

舌下錠
これは舌の下、 または類と歯ぐきの間にふくんで、 口の中の粘膜から薬を徐々に吸収させるものです。こうすると薬の効きめが速くあらわれます。

これを飲み下してしまいますと、 作用があらわれるのが遅くなるばかりか、 胃でこわされて、作用が弱くなります。
狭心症の発作時に用いるニトログリセリンの舌下錠は、 その代表的なものです。

カプセル
ゼラチン製のカプセルに粉末・顆粒・液状の薬を入れ、飲みやすくし、持続的効果を狙っている。ハードとソフトタイプがある。飲むと薬が速やかに溶けだす。

錠剤とともに多く用いられる剤形で、 ゼラチンでできた筒形の容器の中に、 粉末や類粒状の薬をつめたものです。においが強かったり、味が悪い薬を飲みやすくするためのものです。

ゼラチンでできていますので、外部のカプセルが胃の中で溶けて、中の薬が溶出されます。かまずに、 また、 中の薬を出したりしないで、水で飲み下します。

難醫徐放剤
胃の中で溶けると、 胃を障害したり、 あるいは薬の効きめが悪くなるといった性質をもった薬とか、 作用の持続時間を長くさせるために胃では溶けないで、 腸に入ってから徐々に溶けるように工夫したとか、 後で述べるプロドラッグのように吸収されてから効きめの出る形となるように作られたものです。

胃には影響せず、腸の中に入ってから薬が溶けて作用するとか、 吸収されてから効きはじめるので、 効きめは遅いですが、 長く続きます。そのため、 服薬の回数は1日1~2回と、 普通の薬より少なくてすみます。

鉄剤、消炎鎮痛解熱薬、冠循環改善薬、降圧薬などにこのような工夫がなされたものが多くあります。

坐薬、浣腸薬
肛門から挿入する坐薬は飲み薬に比べて効き目が早いことが特長。浣腸薬は直腸に液剤を注入して排便を促す。

坐薬とは、主に直腸から薬物を吸収させることを目的としてつくられた外用薬で、特殊な基剤の中に薬物を混ぜ、一定の形にしたものです。

作用のしくみは、 挿入された場所で体温や分泌液で基剤がくずれ、 その中に含まれた薬物が溶け出し、 粘膜から吸収されて、 効果をあらわすものです。 ここでいう坐剤は肛門坐剤のことで、 坐剤には膣に挿入するものもあります。

坐剤には、 円錐形、 紡錘型などの形があり、大きさは日本人用には1~2g程度で、大人用、子供用があります。なお、冷暗所に保存して下さい。

長所:
坐薬として用いることによって、 内服のときの胃刺激の副作用を軽くすることができます。ことに刺激性であったり、嫌な臭いのある薬剤も使うことができますし、 吸収されてからの薬の副作用も、内服のときより軽くてすみます。

作用が内服より速くあらわれて、 注射より長く持続します。

吐き気があったり、 意識障書があったり、 患者に理解がなくても用いることができます。

短所:
挿入部の違和感があります。これは慣れるより仕方ありません。

挿入局所の刺激作用として灼熟感、 下痢のあることがあります。

下着を汚すことがあります。この点は最近改善されてきています。

挿入するのに多少の慣れ、 あるいは他人の介助を必要とします。

体内に吸収されて効くものですから、その副作用は、 内服より軽いとはいっても、 本質的には内服同様の副作用があります。

吸入薬
ある種のホルモン薬とか、 気管支喘息の薬には、吸入する薬もあります。薬を鼻腔や肺の粘膜から吸入させるためです。

プロドラッグ
からだの中に吸収されて代謝されることによって、 活性物質に変化し、 その上で効きめを発揮するように作られた薬です。これも胃腸での刺激作用、 破壊作用を避ける目的でつくられたものです。

薬の保管方法について
・子供の誤飲事故に注意しましょう。色々な誤飲による事故が多発しています、タバコの誤飲が有名ですが医薬品の誤飲もタバコの次に多い事故となっています。

お子様の手の届く所に置かない事はもちろん、飲む前後テーブルに置きっぱなしにして数分そばを離れるような事も事故の原因になります。

・また飲まない薬の処分の際もお子様の目に触れない場所に破棄しましょう。
・薬は熱、光、湿気で変質しやすいので直射日光の当たらない冷暗所で保管しましょう。

・消費期限を守りましょう、また期限内でも変質など見た目に異常のある薬は破棄しましょう。

・他の容器に入れ替えて保管すると使用方法がわからなくなり事故の原因になりますので避けましょう。

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