クスリのロゴ

健康ドリンクの効果はアルコール・カフェイン・液糖のおかげ

 

健康ドリンクの効果はアルコール・カフェイン・液糖のおかげ

更新日:

健康ドリンクの効果はアルコール・カフェイン・液糖のおかげ

知ってるようで知らない健康ドリンクの実態
ユンケル(佐藤製薬)とかゼナ(大正製薬)とか薬局の冷蔵コーナーでドヤ顔パッケージで並んでいるものから、レッドブル(レッドブル・ジャパン)やオロナミンC(大塚製薬)のようなほとんどソフトドリンクのようなものまでさまざまです。

そんな健康ドリンクを選ぶ前に、何が入っていて何が効くのか知っておきましょう。

健康ドリンクの成分はざっとこんなところです。
・タウリンやビタミンなどの健康補助成分
・(高額な健康ドリンクには)さまざまな生薬の抽出エキス
・アルコール
・液糖(ガムシロッブ)
・カフェイン
・添加物(香料、増粘多糖類や色素、安定剤諸々)
・水


前提として、薬局で販売される一般的な生薬に即効性のあるものはまずありません。

また、漢方薬に即効性など期待すること自体が根本的に間違っています。漢方薬はあくまでゆっくりとした効き目のあるもの。健康ドリンクの効果を高める効き目は一切ありません。

中にはある程度の即効性があるものもありますが、それらの生薬はほとんどが医薬品として認定されています。

最近は、第2類医薬品に該当する健康ドリンクも存在しますが、一部漢方成分に準拠しただけで効果は何ともいえません。

ですので、健康ドリンクに含まれる生薬は即効性があるわけがないのです。というか真に疲労回復効果なんてすごい効き目のある生薬があったら、各社が競うように使うわけですが……そんな都合の良い成分はありません。

では、タウリンなどの栄養素が効くのでしょうか?こちらもありえません。

そもそもタウリンで元気になるならスルメでも食べていればいいのです。タウリンを含むスルメを食べてるオジサンが健康そのものならそれでいいのですが、残念ながら気のせいレベルです。ビタミン類も相当欠乏症を起こしていなければ即効性はありません。

そうすると残るはアルコール、カフェイン、液糖……ですが、これらに霊験あらたかな効能があるとも思えませんね。

今まで高いお金を出して健康ドリンクを買って満足していた人には申し訳ないのですが、どこにでもある「アルコール、カフェイン、液糖」、この3つこそが元気の源です。

メカニズムは簡単。まず、アルコールもカフェインも単体ではそれほど効果はありません。しかし、
・アルコールの血管拡張+体温上昇
・カフェインの精神賦活作用+心拍数増加
・液糖による血糖値の上昇


この3つが同時に起こると、ストレスで疲れが回っている体は末梢の血流が鈍っているので、アルコールで血の巡りが良くなり、脳の血流も良くなりカフェインの効き目も高まります。

飲むならコレ!おすすめドリンク4種
「メガシャキ」(ハウスウェルネスフーズ)
健康ドリンクの効果の源が糖分とカフェインならば…と開き直った感じのドリンク。

発売元は食品メーカー、ハウス食品の子会社です。顔の濃い俳優さんによるインパクト大のテレビCMが目に焼きついて離れませんが、同じように一度飲んだら忘れられない、いろんな意味で目の覚める飲み物になっています。ショウガやトウガラシエキスまで入っているので、まさに刺激いっぱいですね。

・野菜1日これ1本超濃縮Super(カゴメ)
こちらも製薬会社のものではなく食品メーカーのものですが、手軽に栄養補給をするという原点回帰の意味では最も栄養密度が高そう、ということで紹介します。

野菜の濃縮エキスなので栄養素が非常に多く含まれ、特にカリウムが際立って多くとれるので、高血圧の人や野菜不足の人には即効性すらありそうです。味も食品メーカーらしくできの悪いトマトジュースといったもので、飲みやすく効きそうな味に仕上がっています。

・ソルマックプラス(大鵬薬品工業)
ようやくドリンク剤っぽいものが出てきましたね。第2類医薬品でカンゾウエキスを調べたかぎり一番多く含むドリンクということで紹介します。カンゾウ(甘草)は漢方薬では珍しく効果が西洋医学的にわかっているものです。

甘草の主成分であるグリチルリチン酸は肝機能を高め、アセトアルデヒドなどの有害な代謝物を排出することがわかっています。

・ルル内服液〈麻黄湯〉(第一三共へルスケア)
第2類医薬品であり、薬局売りの薬の中でも最も強力な賦活作用を持つドリンク剤となります。風邪のひき始めに飲め…

というだけあって強烈な味と臭いがダメで、まったく飲めない人もいる強烈な薬臭のこのドリンクは、漢方の中でもキツめの麻黄湯の配合となっており、1本でもかなり強力な賦活作用と体温上昇、心拍上昇を引き起こし免疫力に渇を入れます。

くれぐれも連続使用は禁物で、2~3本消費したら、1~2週間はインターバルをあけないと効果がなくなっていくどころか、臓器に対するダメージや頭痛などの副作用が上回って害となります。

眠気覚ましや元気づけのために使用する人もいるようですが、規格外の使い方となるのでオススメできません。

この記事を見た人は、下記にも注目しています!